帰宅

バスを降りると、おぼろ月夜。どんよりとした暗い雲の真ん中が明るく輝き、月の形がはっきり見える。雲は早く流れていくがお月さんの周りに変化はない。いかにも御伽噺が始まりそうな、狼男やバンパイアが飛び降りてきそうでもある。
電車ではしっかり”1960”の”テロルの決算”を読み続ける。山口二矢浅沼稲次郎の物語である。しかし、沢木耕太郎氏はあらためてすごいと感じる。緻密な取材、社会環境の描写、あたかもなり代わったような主人公の心理描写。こんな文章はどうやったらかけるのだろうか。自分のゴールは、こんなところまで到達できないことを思い知らされる。後わずかで”1960”も終わろうとしている。次は、途中で挫折していた”1421”だ。中国ものだ。
家に着いてみれば、先日大阪で買った”シークワーサー”が届いていた。早速今晩の夕餉である焼き魚にかけて食べる。風味がいい。その後、ジュースとして5倍くらいに薄めて飲む。口中スッキリとす。明日から食事の後の飲み物となる。
(佐自極楽也)