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ました。お陰様で念願の司馬遼太郎記念館に行って来ました。ようやく達成です。なんばから近鉄に乗って15分程度、八戸ノ里で下車した。あまりにも近いので驚いた。もっと奈良に近いのかと思っていた。まだ大阪の街中である。
駅からとぼとぼと歩いていくと、途中で団体さんに会う。皆記念館に行く様子。後を付いていく。自分は歩くのが速いので団体さんのスローステップに混在してしまう。駅からも近かった。入り口では団体さん一行に間違われて危うくタダではいれそうになるが、これをタダで入っては司馬先生に申し訳ない。500円を払って入場。何があるっていうわけではないが。4万冊が収納されている資料庫は壮観だ。圧倒される。これだけの資料を基にあの創作が生まれるのだ。感動。運営は約200名に近いボランティアの登録者で行われており、皆親切で司馬先生ファンなんだという事がよーく分かる。
司馬遼太郎さんの書斎が外から見ることができたが、いまもそこで悩みながら、周辺を花にかこまれた雑木林を眺めながら原稿に取り組んでいる姿が浮かぶ。一寸トイレにでも行って席が空いているだけのような。少々の記念資料を購入して、喫茶で一休み。
何があるってわけじゃないが、偉大な創作者の心の内に入った気にさせてくれる、気持ちのいい空間と時間でした。
帰りはもう一駅近い河内小坂まで歩き、がらんとした商店街を通り、駅前でKFCにより昼食。
淀屋橋で下りて地上にでたところが、緒方洪庵さんの適塾であった。医療に多少でも関連する分野にいる人間としては見ておかねばならぬと思い、入場。いまや古くて粗末な建造物となっているが江戸末期から明治にかけての若人の青春と情熱が伝わってくる。自分にはそんなエネルギーがまだあるのだろうか。狭い長屋のような2階建ての建物の中に、多数の塾生がひしめき合い、1冊の辞書を奪い合うように日夜勉学に励んでいたという事だ。
1階と2階を結ぶ階段は、階段というよりまるで梯子のように急。きっと多くの塾生が落ちて怪我をした事だろう。自分もコートの裾を踏んで危ういところだった。
てなわけで、今日一日の予定の行動は終わり、これから一休みして宿題にかかるのでありまする。