神田上海屋台にて シスコ帰りのクリエーターと 紅酒を酌み交わし ”ウェブ時代をゆく”の議論して 家に帰れば 梅田さんより星二つ まさにウェブ進化の姿なり。

4時起床。天気曇り。一面の雲に、お月様の薄明かり。目覚め快調だが、早く目が覚めすぎたかな。
本日の予定は、重要事項3件ほど。一つは、いよいよ賞与の季節。一つは、年末にかけての締めの行事。ひとつはプロジェクト。である。


昨日から”梅田望夫”さんの”ウェブ時代をゆく”を読み始めた。既に2週間前に買っていた本だが、いろいろと寄り道をしていて、漸く通勤バッグの中に入る順番が来た。毎日、著者のブログは拝見しているので、同著に関する講演やインタビュー内容は読んでいた。
一昨年の”ウェブ進化論”は、病床にあった時に仲間がお見舞いにくれて、御蔭で非常に元気が出たものだった。著者の意図とは異なるのだろうが、この著者の本は、人を元気にする力がある。
ウェブ進化論では、コンピュータ業界に長らく身を置く自分であるが、最近は最新知識に全く触れていない、この凝り固まった頭を一新させてくれる衝撃があった。それも単に技術という観点ではなく、対人間社会との関わりというか、個々人の内にあるものを変えさせる、いわば文明維新のような観点で書かれていた。
今回の”ウェブ時代をゆく”はまだ読み始めて間もないので、内容そのものについての言及は別途として、前著が衝撃的な元気ということであれば、今回はジワジワと元気にしてくれるものであろう。ここでいう”元気”とは、梅田さんが標榜する”あちらの世界とこちらの世界”の言葉を借りれば、自分に内在する”あちらの世界”とでも言うべきか。
最近よく分かってきた事は、自分の心の中には、”強い心と弱い心”、”富んだ心と貧しい心”、”優しい心とひねくれた心”、”信念に支えられた心と迷う心”などが同居していることだ。毎日の生活の中の一瞬一瞬が、その心の狭間にあるといってよいだろう。最近は、その心の動きとよく対面できるようになってきたことから、より未熟さが分かってきた。
梅田さんの根底にあるものは、いつも、どの様な時でも、ポジティブであれということである。先の心の狭間で、唯一よい解決が出来るのは、ポジティブな基準があればこそだ。
とみに揺れる心との対応が必要だった、最近の自分の一つの結論でもある。


昨日購入した”夢枕獏”さんの”シナン 上下”は、”ウェブ時代をゆく”の後になる。昨日の三省堂探索の結果、夢枕獏さんの文庫は、妖怪物以外で、まだ読んでいないものが10冊近くはあるということが判明。まだまだ。


23時丁度。帰宅。
行き帰りの電車の中で”ウェブ時代をゆく”を熟読。漸く半分以上まで進んだ。思わず共通点を発見した。梅田望夫さんに沢木耕太郎さんへの傾倒の時代があったということだ。現在、自分が沢木耕太郎さんに熱中(随分遅かりし熱中であるが)していることから、その記述に触れた場面でゾクゾクっとしてしまった。
今日の宵は、つい先日サンフランシスコから戻ってきた元D社クリエーターのO氏と、紅い酒にて打合せをしていたが、いつものようにその殆どの時間は打合せというより、ウェブについての意見交換や議論に終始している。今日も、話題の中心は”ウェブ時代をゆく”についてであった。
こんな議論を毎回している、最早老人軍団であるが、なまじの若人には負けないのでありまする。