悠久の大地に帰ろう(”珍妃の井戸”のテーマ)  作:西戸 崎(Saito Misaki)


静かに 静かに 胡弓の音が 朽ちた街路を彷徨う。
戦乱の血は 砂塵に混じり 紫禁の空を 赤黒く染める。
虚城の中は、広大な言葉の嘘と真の織物。


私達が何かしたの 私達の国が あなたを穢したの。
なぜに なぜに貶められるだけなの。


だが心は穢せまい 民草の心は。
誇りは奪えまい 幾千年の誇りは。
私は 愛しています この国を この国の心を。


深く深く 水に沈められようとも 悲しくはありません。
その先に待つ 広大な草原に遊ぶ 私がいるから あなたといるから。
天子のあなた 天使の私。



静かに 静かに 月琴の音が 鏡のような湖を伝う。
流された 幾万の血は 砂塵に混じり 心を隠す。
虚城の中は、広大な言葉の嘘と真の織物


私達が何かしたの 私達の国が あなたを貶めたの。
なぜに なぜに穢されるだけなの。


貪りつくせばよい 腹いっぱいに。
奪い尽くせばよい 至宝の山を。
だが 誇りは奪えまい 我が愛する この大地の心。 


深い井戸に沈み 地獄を通ろうとも 怖くはありません。
悠久の草原に 平和な風がそよぎ 私がいるから あなたといるから。
天子のあなた 天使の私。


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(注:この詩歌は、”浅田次郎”さんの小説”珍妃の井戸”をモチーフにして創作したものです。)



19時現在。
きょうは休み休みであるがカナメモチの木を1本切った。シャラの木と思っていたがカナメモチとのこと。木の名前は桜(花が咲いて)と百日紅と杉(花粉が飛んで)位しか分からない。情けない。
あと2本残っているが、明後日からのGWで伐採を命ぜられるであろう。とにかく、病気にかかっており枯れたままでは可哀想であるからとのこと。
しかし、疲れたな。先ほどFAXがやってきた。これは明日の作業となるのだが、まとめの文案を頭の中に練っておかねばならない。
明日も忙しい一日となろう。


小説を詩歌にまとめるのは、読了してから余韻を充分に味わう時間ができる、という利点があることに気がついた。これまでは、車中読書をしていて、読了すると直ちに次の本へ移っていることが多かった。頭の切り替えが非常に難しく、またスッと前の情緒が消えてしまい、勿体無いと思っていたんだ。


20時40分現在。
あっと言う間に終わった一日だった。けれど清々しい。
それは久し振りに身体を使って作業(木こり)をしたこと、新しい試みで詩歌を創れたこと。この詩歌自分でも気に入っている。
心地よい疲れの中で、今日が終わろうとしている。明日はまた、喧騒の一日。備えるために早く寝ることにしよう。


明日からの車中読書は、クリエーターOさんからのお薦め物”宮崎学”さんの”万年東一”だ。初めての作家であるが楽しみにしている。