退院してきた。約50日の入院だったなー。今となっては、長いようで短いような不思議な感覚だね。
病院内では、余り長時間立ったままや座ったままの生活をしてないので、家に帰ると軽い貧血に見舞われた。少しずつ体力をつけて行かなければならない。先生も言っていたけれど、体力つけてから抗癌剤での治療を始めるとは、この様な貧弱な体力では、普段の日常生活も、ひいては新たな治療生活も太刀打ちできないんだな。
昨日体重を測ったら、67.5Kgで相当に貧弱な身体になってしまっている。


こんな状況なので、家に着いたら早速キーマンに電話しなければと思っていたが、貧血な落ち着くまでしばし安静にする。


1410現在。
しばらく横になると貧血も治まった様だ。次はお腹がゴロゴロ言い始めた。環境が変わると身体の面持ちも変わるらしい。
今日の夜からは、消灯時間もない。もうラジコを聞くことも無くなるが、代わりにTVになるでしょう。
家での初めての食事は、昼食で暖かい卵とじソーメン。しかし、余り食欲はわかず、通常の生活の半分以下でもうお腹いっぱいだった。
連れ合いは、病院に忘れ物を取りに行き、さらに祝いのケーキを買ってくるという。楽しみだ。恐らく一口二口しか食べれないだろうが、何より気持ちが嬉しい。


1940現在。
夕食だが余り食欲はない。退院祝いのショートケーキも半分ほど食べた。一口一口しみじみと味わいながらね。


今回の入院で強く感じたことがある。この大学病院設備はやや老朽化している部分もあるが、医師、看護師、ヘルパーさんまでとてもよくしてくれた。ある意味とても感動している。
特に看護師さんは積極的に話しかけてくれ、いつも笑いが帰ってくる。むすびの言葉は必ずどんな場合であっても、有難うございました、であった。若い看護師さんばかりであったが、どんな事態であれ、時間であれすぐに駆けつけて、丁寧に対応している。ナイチンゲール精神と言うものの凄さを感じた次第である。私にはとても出来るものではない。
私の部屋は、6人部屋であったが、僅かに若い患者さんが一人いるだけで、他はほぼシニア。重篤者も多かった。顔を合わすことは非常に稀で、それこそ気配だけでの戦友だったが、面会者が来て話す言葉や、看護師さんや医師との会話でその苦しみようや症状が気配で伝わってくる。夜中に聞こえてくる鼾や歯ぎしりや寝言など、また消化器外科の病室なので食事中であれ放屁の音などが飛び交っている。特に放屁は、術後の体調を示す戦利品なので、言わば凱歌なのだ。
とにかく入院というものは、人を我慢強くする、人の施しに感じ入る、私もそうであったろうか。


今週の金曜日は、代謝内科の外来受診となる。これまで長い間、千葉大に通っていたが、これからは今回お世話になったこの病院にまとめるつもりだ。入院中の血糖コントロールも的確に対応してもらったしね。外科の受診もこれを機会に病院を移そうと思っている。今回のGISTの再発や転移のトレースでは、ほぼ同じ様な場所を診るのだろうからね。