13. Aチーム

顧問の先生との原稿での付き合いは、原稿だけに止まらず先生の講演活動やイベント出演に拡大されていった。
確か季節は春だった。夏休みの企画で、先生の故郷である岩手で少年少女向け研修イベント、パソコンサマーキャンプの企画があり、パソコン研修は当時日本のパソコントップメーカーNECが担当し、吉田には賑わいとしてパソコンを使った面白い出し物を考えて欲しいとのことだった。
吉田には、一つことについて、あれには使えないかこれには応用できないかと考えを巡らす習性があった。
元はと言えば大嫌いなコンピューターではあったが、一旦基本的理解が進めば、あらゆる応用の可能性を秘めていることが理解でき、もはや応用性を考えることが趣味の一部となっていた。