スパゲティに思う。

最近になって、自分は大層スパゲティが好きなんだと感じる。今日のお昼も納豆スパゲティだ。一昨日の大阪での昼食もスパゲティだった。東京でスパゲティを食べる事は、休日に自宅近くの”カプリチョーザ””パッキア”で外食か、家で連れ合いが作るスパゲティしかないが、会社の近くにスパゲティやさんがあれば、週に3日は通っているだろう。毎日でないのはカロリーを考えてのことだ。
そういえば、週に一回必ず行く”放心亭”ではスパゲティメニューがない。
スパゲティは、日本蕎麦と違った感触が有り、蕎麦も好きだが、どちらかというとスパゲティのほうが好きである。
最近、好きだと強く感じたきっかけは、たまたま自分1人留守番の時に、何もソースや具のない、素のスパゲティを作って食べた時に、あぁ旨いなと感じた時だった。
大阪の事務所の近くのスパゲティやさんでは、何時も一人で厨房前のカウンターで食べているので、シェフの腕捌きを見ている。麺のゆであがり時間をタイマーできちっと管理し、時折試食し、塩とバターで塩加減をつけて行く。
自分でつくった時にも、同じようにしてみたが、塩とほんの少量のバターだけでかなり美味しいスパゲティが出来ることがわかったんだ。
勿論、あらゆる種類の具やソースのスパゲティも好きだ。しかし、素朴なペペロンチーノが一番好きといえようか。残念な事は、谷町4丁目の”ラディーチ”が事務所の近くにないことだろう。近くにあれば、大阪出張のときは欠かさず昼食に行くのだが。
スパゲティの麺にもいろいろな種類があるのだろうが、自分はその多くの種類を食べたことがなく判らない。しかし、総じてあの細い長い麺のスパゲティだけは、自分の好物と断言できる。
大昔、スパゲティといえば、ナポリタンやミートソースしか知らなかった時でも、好きだったな。いま、出張先のホテルのバイキングでも、スパゲティがあれば、朝でも昼でも晩でも、まず第一に皿にとるのがスパゲティだ。
しかし、スパゲティに何か思い入れがあったり、思い出があるわけではない。こう考えると、単純にただ好きということの様だ。
もともと麺類がすきなのかもしれない。最近でこそ、九州ラーメンも食べない。今のマイブームは坦々麺だが、カロリー過多でやや沈静化させている。日本蕎麦も、傍の蕎麦屋さんがなくなって、食べなくなって久しい。
つまり、他に余り食べなくなったからスパゲティなんだろうか。いや、そうではなかろう。
微妙な塩味とオイルやバターの風味、さらに少し固めの麺の味わいが、自分の幸せ感を満足させてくれるのだろう。そこに理屈はなく、また、この数日ニュースを賑わしているミシュランの三ツ星レストランでもない、街の隅っこにある、小さなスパゲティやさんで食べるスパゲティが、小さな自分の幸せの素であることだけが確かなことである。
スパゲティへの思いは、最近富に高まるばかりだ。