旅立ち     作:西戸 崎(Saito Misaki)


春の うららかな日。
それぞれに 巡り会えた 旅立ちの日。
瞳は燃え 頬は桜色に 染まっていた。


レールは ここで途絶えている。
きみ達の 新しい道は その手で切り開き 足で踏み固めよう。


自分探しなんて その汗が 笑うぜ。
昨日は 遥か昔 遠き彼方 忘れ去り。
きょうと 明日に力を注ごう。


さあ 一生に一度の 旅立ちのために
この乾杯で祝おう 決意のために。



春の 桜舞う日。
ようやく 巡り会えた 旅立ちの日。
この一年 不安や 屈辱に 何度彷徨ったろう。


ここからは 世界へつながる広い海。
きみ達の手で 帆を編み 風を受け 舵を取れ。


自分探しなんて 風が 笑うぜ。
昨日までは 切り取られた ただの写真。
きょうと 明日が 肝心なのさ。


さあ しっかりと立て 旅立ちのために
この乾杯で祝おう 兵どもよ。


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