2.メモを取ること

仕事をしているとメモを取ることが多い。
私も御多分に洩れずよくメモを取り、そしてメモの取り方をずっと研究している。しかし理想には達しない。そのためにメモを取りながら、私は人のメモの取り方を見てもいる。


できる人のメモ行動は監視していると言っても良いくらいじっと見ている。気が付いたことは、できる人はあまりメモを取らず、大きな字で空間一杯に言葉の関係図を描いているようなメモだ。
今私が実行しているメモは、人の工夫を頂きながら普通のノートに当日の日付を入れた後に、大きな字で重要な言葉を単語だけで羅列し、次々と関係を矢印で結んだり、箱で囲ったりするだけである。重要な言葉とは、いわばキーワードで、その言葉が記されていれば後々その時の議論の状況や記憶が蘇ってくるような言葉である。また、◯や✖、?、!、▲などの記号で強調する。


最近の難聴や老化で、メモしにくい言葉は、数字である。すぐに頭の中を通過して値を記述できないことが多い。そんな時は、数字そのものをまず記述すること、数字が売り上げか何かのタイトルは後で記述すれば良い。


また文書が配布されての打ち合わせでは、その文書に書き込めば良いので助かる。問題はその資料をどうファイリングするかであるが、私はノートのその日のページに貼ることにしている。少々分厚くなるが、少なくとも一連のメモや資料が時系列に並ぶことになる。
ついでに言えば、そのノートにはなんでも貼ることにしている。電話の連絡メモや主要なメール内容までも。


さて、ホワイトボードに書かれる内容は逐一メモする必要はない。最後にiPhoneでパチリとやって、これまたノートに貼れば良い。
要は、しっかり脳に刻み込むようにする工夫である。
よくもまあこんなに分かりやすく、色使いも加えられ克明にメモされて、というようなメモ(もうメモというより資料そのもの)を見ることもあるが、この才能は羨ましくも真似したいとはあまり思わない。整理にかける時間が勿体無いからである。


私はいつも胸ポケットにコピー用紙の裏紙を入れている。電車の中で思いついた言葉などを書き留めるためである。そのために2色のボールペンもいつも携帯している。斉藤孝先生のように4色ボールペンは使いこなせていない。