おはようございます。
手術以降8日も経ってしまいました。その間、様々な事や経験がありました。それはさて置き、現状はどうかと言えば、3日前から始まった食事も昨夕から全粥となっており、ペースは順調ですがまだ肝心の通じが無く、それは根本のことでもあり不安に思っております。


腫瘍は、3つの状態で存在し、一応全て摘出したとのこと。但し、その正体は病理検査の結果が届くまで分からずということ。
前回の腎癌の時は、矢張りこの病理検査に時間かかかり、結果、事例があまり無い癌なので10年間はトレースしたいとのことだった。
今回も先生は初めて見たような形状で非常に珍しいと思っている、と言っていた。何れにしても病理検査の結果待ちではあります。


手術後は、数日間痛みが激しく、ただひたすらにうんうん言っていただけの日々で、身体から出ている何本もの管の煩わしさにより、気の滅入ることことばかりでした。
ある日痛み止めを所望した日でしたが、その痛み止めの成分が合わなかったのでしょうか、大変不思議な経験をしました。
消灯後、中々寝付けず悶々としておりましたが、突然日常のキーンと言う耳鳴りとは異なる耳鳴りがして参りました。それは祭りのお囃子の様なものでした。耳鳴りですから耳を塞いでも止まりません。三味線の音色が一番強く聞こえます。変化系としては、暴走族のファンファンバリバリという音にも聞こえます。
気持ち悪いので、目を瞑ると、今度はベッドがひとりでに動き始めるのです。目を開けると元に戻ります。
またある時目を閉じると、薄暗い闇の中、色々な人や動物の顔が現れて私に色々なお話をしてくれるのです。動物さんのお話は、主に童話や昔話の様なものでした。このお話を聞きながら、私の頭はかつて無く冴え冴え冷え冷えとしており、このお話をまとめれば物書きが成就出来るかもしれない、とも考えました。
しかし、このまま気が狂ってしまうかもしれないという怖さが勝り、明日先生にこの話をして、この痛み止めの薬は止めてもらおうと決意したのです。
明朝、先生に耳鳴りとベッドが動く話をして薬を変えて貰いました。先生は笑いながらも、薬が血圧を下げる成分を持ち悪さをしたと思われるとのこと。連れ合いには、動物さんのお話の件も含め全てを話しました。笑われてしまいましたが。


昨夕から、窓際の場所に移動しました。明るいということの素晴らしさを感じています。特に天気が良かったこともあり、僅かに日光浴も出来ましたし、綺麗な夕焼けを見ることができました。
今日は残念ながら曇りですね。


1245現在
いい天気になってきた。この分だと午後からまた日光浴ができるかな。このひと月以上、同じ部屋でありながら、全く日のささない場所で暮らしてきたので、陽射しを浴びることの喜びを多大に感じている。それはまた当初自分で決めていたことであり、自分の病気が回復傾向にあり退院に向って行く時に日当たりのいい場所が空けばそうさせていただきたいと思っていたんだ。
この部屋は6人部屋であり、気配だけが知り合いで、顔も殆どよく分からない。しかし最早、滞在時間からいうと私が牢名主の存在となっている。
この病室から見える景色は、病院併設施設の他は森に囲まれており、田舎暮らしの素敵な気分にさせてくれる。成田からの発着飛行機もよく見えるな。