旅の思い出”GW 南総のホテル ローズマリー”

ゴールデンウイークの後半、義父のお墓参りに行くにあたって、もしどこか割安の宿が空いていれば一泊しようか、とかみさんと申し合わせて当日の朝。4,5軒当たったかな、公共の宿。房総には結構あるんだ、ハイシーズンでもリーズナブルな値段の公共の宿が。
しかし、今回は全部外れ。満員だった。ルルブ房総編を見ていると、南総に”ローズマリー”という民間経営のホテルがあり割と安い価格で広告が出ていた。ここがダメだったら日帰りでお墓参りだと決めて電話をすると、大正解。空いている。また、夕食はオプション。宿の夕食は数が多くて食べきれず、そのために高いお金を払うのは勿体無いという連れ合いの思いでもあり、これも好都合。
早速、予約してお墓参りに出発。天気は快晴にてドライブ日和。高速も波乗り道路も上総一ノ宮までは混んでなく、スムーズにお墓まで到着。いつ来ても波乗り道路で見る海の姿は気持ちがいい。今日は波も静かでダイバーはあまりいない。空中にはパラセールが浮かんでいる。
2時間ほどお墓を掃除して、さていよいよ南総へ参ろうか。
夕方近い時間に差し迫り、所々渋滞に嵌る。鴨川辺りが一番の渋滞だったかな。今日の宿に急ぐ旅人の車で溢れかえっているのだろう。加茂川は高級な宿が建ち並んでいるが我々には関わりがないことで、夕暮れに輝く高層ホテルのリゾートの風景を横目に街の高級感を味わってさらにつき進む。
誕生寺まで来ると車もスムーズ。いつも楽しみにしている誕生寺傍の料理屋さんで魚定食を夕飯とする。やはり安くて美味い。
堪能して宿に向かうが、南総はやはり遠いな。
19時近くになり漸く到着。殆ど道に街灯はなく、ホテルの入り口照明もなくひっそりとしている。大丈夫かなという思いでフロントに入るが、中々の設えのホテルである。いかにもリゾート。値段のわりには随分高級感が漂っている。通路の端々に商品の絵画が飾ってある。このようなちょっとした飾りが安らぎや暖かさを醸し出しているのだ。
小さくはあるが、ライブラリールームなどもあり、雰囲気は満点である。
ゆっくりと休むことができた。連れ合いは外の騒音に弱く旅行のときは耳栓を持参しているが、今回使う必要のない静かさだった。
翌朝、鳥の声や遠くに聞こえる波の音で目が覚めた。天気は快晴にて絶好のリゾート日和である。
朝食前に散歩を使用と庭にでる。小さいがハーブ畑に様々な種類が育てられている。
このホテルの隣がローズマリー公園で英国庭園や教会が設えられており、既に何組かの観光客が散歩している。その裏側には農協の直売所があるようだが、我々は食堂に向かった。
バイキングではあるが品揃えから言うと、本当にあっさりとしたもの。ちょっと物足りなさを感じたが、イングリッシュブレックファーストのバイキングというのはこんなものだろう。
まだ開かれてないプールや草木の繁る緑の濃い庭を見ながらの朝食は、バイキングの品数をもう数品あつらえてくれている。満足した朝食であったといえよう。
いよいよ朝風呂の儀式も終わり、出発準備に取り掛かる。しかし、どうしても海を見ておかねばという思いから、チェックアウトを済ませて、車を駐車場に置いたまま浜辺に出てみる。道沿いにはローズマリーがびっしりと植わっている。
広い砂浜だ。
サーファーが何組か遠くに波を待っている。暫くその景色を眺めているが、中々に上手く波に乗る人は少ない。皆漂って波をやり過ごすばかりだ。
自分がサンデーモトクロスライダーであったころを思い出す。走るより見ていることの方が多かったな。それでもいいんだ。
浜に目をやると、流木や流石がある。結構かっこいい置物になるようなものが。
大きなものはもてないので小さな丸い石を数個手に取り、持ち帰ることにした。このようなことはいいのか悪いのか。
いい旅だったな。小さな石は庭先に置かれ、いまトカゲの親子の日向ぼっこのお休みどころとなっている。