有馬温泉行

6月のある日、2年に一度のD大無線クラブのOBメンバーとの旅行会だった。
場所は、生まれて初めての有馬温泉
前日から大阪出張していたので、当日は大阪からの単独行となった。
当初この土曜日は、役員会の予定であったので宴会の途中から参加という予定を立てていたが、役員会のスケジュールが延期になったため、その日は朝から開放されていた。
前夜の泊まりは京都。定宿でのんびり朝を過ごした上で、いつものように錦市場を往復し、そのまま歩いて京都駅まで向かい新快速で大阪へ向かった。
いろいろと有馬への経路を考えたが、最も景色が楽しめて、普通ではあまり利用しない経路として、大阪阪急バスターミナルから出る特急の直行バスを使うことにした。
バスターミナルで時間があったので、喫茶店でパスタランチ。珍しくもカルボナーラ。最近はパスタといえばトマトソースを使ったものに限定していた。味がすきなんだ。なんだか旅らしい気分に包まれてきた。
映画を見るように、搭乗のアナウンスがあり、心逸らせて乗りこむ。社内はガラガラ、貸切のようだ。
バスは高速に乗ると六甲の山並みに向かって突き進んでいく。緑が濃い。バスの振動は心地よく、不覚にも眠ってしまった。気がつくともうそこは高速をおリ山登りの最中。すぐに有馬というアナウンスがある。丁度一時間のバス旅行だっただろうか。
特急バスを降りたところはほんに狭い場所。車の離合もやっとと言う、駅前広場。それはそれなりに風情のある温泉街であった。
宿までの送迎バスを待つ間、テンプラ屋さんで鰯のテンプラをかじる。いつぞやテレビで紹介していたやつだ。まったく、ミーハー。
丁度3時のチェックインに合致。有馬グランドホテルだ。極めて豪華な施設だったな。
これから集合時間の5時近くまではお風呂三昧で過ごすことができた。有馬温泉の湯の色は金と銀。初めての色だ。特に金色の湯は、身体の温まりも早く、殆ど誰も入っていない大きなお風呂を占有して寛いぐ。
ジャグジーあり、サウナあり、打たせ湯あり、露天ありという名門ホテルらしい設備満点のお風呂天国。
この日の天気は移ろいやすく、激しく変わる。湯に使っている間に、周りの山々の峰が夏景色のように明るく光るかと思えば、雷が激しくなり閃光が幾筋も走り、集中豪雨のような大きな雨粒が激しく落ちるという、繰り返しであった。
紫陽花が繁っている露天の周辺にも雨の川ができ、花びらは水の量に頭を傾げてしまっている。
最初のうちは、花びらの重なりがグラスタワーのように、小さな花びらから次の花びらへと雨を流し込んでいる様子を楽しく見つめていたが、雷雨となれば退避が必要。
内湯の打たせ湯で心を清め身も清め、湯場を出てはマッサージ器にかかり凝りを解しと老人会を過ごしました。
宴のメンバーもすべて集合時間に揃い、楽しいオーディオ談義、無線談義、健康談義であっという間に宴会が終了。やはりコンパニオンは不要だった。
前回のときにコンパニオンを呼んだのだが、無線談義に花が咲き、コンパニオンは時間をもてあそぶ状態の反省が効いたのであります。
場所を幹事部屋に移して2次会となりましたが、当方は早々につぶれてしまい。はや夢の中。目覚めてみれば既に天が高い。日差しが強い。
皆はまとまって帰路に着いたが、自分は大阪へ戻るのみ。11時のチェックアウトまで、またまた湯三昧。ほんに見も心も金色に染まりました。
いずれ家族で来たい有馬、それも有馬グランドホテルの湯とサービスでありました。
こんな旅はそう味わうこともない。幹事とはいえ、かなり我がまま自由な旅でした。
次回は2年先に富山の立山の雪中行軍の温泉宿というから、身体を鍛えておかねばなりませぬ。