拳     (万年東一のテーマ)作:西戸 崎(Saito Misaki)


たった一夜の 出会いだけれど
俺のために 命を捨てた異国の女。
守ることも出来ず 不甲斐なさに泣いた。
粋がっていても 拳だけでは 守れないものがある。
 

愚連隊 俺達にも 誇りはある。
確かに 喧嘩は好きだったぜ。
筋はネェから 中途半端だけれど。
出入りと 出会いを重ねるうちに 生きる道は見えた。


暗黒の中に 故郷を売るやつが 許せない。
力尽くで 人を甚振(いたぶ)るやつが 許せない。
カネの力で 心犯すやつが 許せない。
足は震えても 戦うのだ 愛する仲間のために 刺し違えても。



 
粋がって歩いていた 宿の街は
今はもうビルが建ち 仕来たりも失せて。
誰にも 縛られず 自由に生きてきた。
浮き草のように 流されても 矜持は捨てなかった。


愚連隊 俺達にも 誇りはある。
確かに 中途半端だったぜ。
信条は 正義じゃなかったからな。
出入りと 出会いを重ねるうちに 熱き志を知った。


混乱の中に 人を陥れるやつが 許せない。
黙って ほくそ笑むやつが 許せない。
同胞を甚振り 国士面をするやつが 許せない。
手は震えても 戦うのだ 愛する同胞のために 引金を引け。


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注:この詩歌は”宮崎学”さんの小説”万年東一”をモチーフにして創作したものです。


さて、明日からは何を読むとしようか。
結構、買い置きがあるので選択に難儀するが、一応、”百田尚樹”さんのスポコン物”ボックス”にしてみようと思っている。これは上下巻の長編である。百田尚樹さんは、前に読んだ”永遠のゼロ”で非常に感動を覚えた作家だった。