おはようございます。
とても寒い朝です。もうコートが必要ですね。今日は、襟巻きだけでもしてまいりましょう。
きょうの一日が善き日でありますように。


[都九条]6 西戸 崎(Saito_Misaki)
何編かの詩作を読み終え、喫茶店の窓から京都駅前の通りに目を移した。
そこには、ようやく京都駅に着いてこれから観光に向かおうとする人たちで賑わっていた。概ね女性が多く笑顔に溢れている。
吉田は、この光景を見るのがとても好きだ。様々な人が、どの様な想いを持ってこの地を訪れるのか、思いを馳せるてしまうのだ。
この喫茶店でもう一つ気に入っていることがある。
それは、大きな赤い色調の絵が数点飾ってあることだ。中でもモンサンミッシェルを描いた絵に惹かれている。心が落ち着くのだ。
今日思い切って、ママさんらしい人に尋ねてみた。
「この絵は、有名な絵なんですか」
絵心がない吉田は、著名な絵についてもそれが誰の作品か分かっていない。
「これは私が描いたんです」
背が小さなママさんは、小さな声で言った。


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