窓に描かれる月     作:西戸 崎(Saito Misaki)


田園地帯を走る 京成成田空港行き
窓の外には 暗闇に点々と 淡く光る 街路灯


きょうの疲れに まどろみながら
ふと見上げた窓の外に 大きな満月が
どんなに走っても 一緒についてくる
まるで絵のように 窓ガラスに張り付いて


僅かな酒と言葉に 打ちのめされて
きょうを 終わりたくはなかった


優しい光に 見守られて もうひと眠り
優しい言葉を 聞きながら




乗り過ごした 小さな駅で 木枯らしに吹かれて
ため息をつけば 白い息 凍えた指を温めて


きょうの現実に 揺り戻されて
ふと見上げた駅舎の上に 大きな満月が
成田発の ジェット機が 満月を目指す
まるで私の心を 明日に運ぶように 


僅かな酒と言葉に 打ちのめされて
きょうを 終わりたくはなかった


優しい光に 抱かれて 帰ろうか
優しい心を 感じながら。


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朝:生姜蜂蜜トースト、スクランブルエッグ
昼:KFC(目的のホットパイセットがなくて残念)
晩:キノコ鍋+うどん